ちゃんと数字を見て考えること
保険会社のCMでは、「2人に1人がガンになる」という言葉が飛び交っています。
先日のブログにも書きましたが、
私は保険というものを穿って見ていますので、この宣伝にも非常に違和感を覚えます。
ということで、調べてみましょう。
一応宣言しておきますが、
以下は、インターネット上のデータを見て、それに対する私の考えを述べています。
特定の保険等を言及、批判するつもりはありません。
特定の保険等を言及、批判するつもりはありません。
数年後にガンと診断される確率を、現在の年齢別に示してあります。
私は30代なので、30歳で見てみます。
ガンと診断される確率は、
40歳で0.5%、50歳で2%、60歳で7%、70歳で21%、80歳で42%、生涯62%。
ちなみに、生涯62%となっていますが、各年数を足しあわても62にはならないので、
人数が重複しないように、ガン診断された人数を差し引いて計算しているのかと思いましたが、
58%になるような・・・
かけ離れた数字ではないので、まあいいでしょう。
この数字は、
「80歳以上生きていた人を集めて、ガンと診断されたことがある人を数えたらが62%だった」です。
そして表から分かるように、70代、80代で急に数値が上がります。
60代まででは、ガンと診断されるのは10人に1人以下ということです。
60代まででは、ガンと診断されるのは10人に1人以下ということです。
で、日本人男性の平均寿命は80歳ですので、この領域に到達するまでに残念ながら多くの方は亡くなります。
さらに、もうひとつの右の表「死亡する確率」と合わせて考えると、
生涯、「ガンと診断された人」に対する「ガンで死亡した人」割合は、
0歳で42%なのに対し、80歳で31%です。
歳とるとガンと診断されてもガンで死亡する可能性が下がるんですね。
他の原因で死亡する人が多くなるのと、
ガンは細胞の病気なので、若い活発な体であるほうが進行が早いため、ということがあるかと思います。
ガンは細胞の病気なので、若い活発な体であるほうが進行が早いため、ということがあるかと思います。
ちなみに60歳を超えると、交通事故死する人数も跳ね上がります。
こういうことを考えると、確かに「生涯ガンと診断される人は2人に1人」いるんだけど、
それは70歳や80歳の人を集めた場合であり、
今元気な30代や40代の人のうち、2人に1人がガンと診断されるわけではないことがわかります。
それを自身のリスクとして、保険としてお金を投資するか、考えないといけません。
もちろん、ガン治療のために保険に入ることも正しい選択の一つです。
ただ、その際も、本当にそんなにお金が必要なのか?ってことは考えないといけないですね。
支払った保険の掛け金以下で済む場合もあるかもしれません。医療制度もあります。
ただ、その際も、本当にそんなにお金が必要なのか?ってことは考えないといけないですね。
支払った保険の掛け金以下で済む場合もあるかもしれません。医療制度もあります。
よく調べで考えることが必要です。
キャッチーなフレーズに飛びついてはいけません。
私がいつも考えていることですが、こういったことを考える助けになる簡単な方法があります。
・まず、企業は営利企業であること。
企業は利益を出さないといけません。消費者への慈善活動が企業活動ではないということ。
保険も、「儲かる」から売っているのです。
・身近に考える。
身の回りで、2人に1人、ガンですか?すべての家族の両親のどちらかガンですか?
職場の半分の人がガンですか?
確率というのは、容易にマジックを効かせられる数字でもあります。
数字を身近なところに置き換えて考えると、大体正しいか正しくないかイメージできます。