10月度映画鑑賞レビュー その2
ヒューマン系を。
ありがとう、トニ・エルドマン ★★★
EU映画らしく、時間かけること、長いです。
結構賞も獲ってたりして割と話題でもあったような気もするけど、
見たときの自分のテンションのせいか、
あまり入ってこなかった。
親子の関係は切れないもの。
そんな話?
後半娘がぷっつんするんだけど、
ハリウッド映画ならそこから感動ストーリーかどんでん返しに仕立てるところを
何事もなかったように終わっていく感じが素晴らしい。
クロワッサンで朝食を ★★★
こちらもヨーロッパの映画で、
映像がやや色が薄いというか暗いというか、陰鬱な冷たいフランスって感じ。
冒頭のリトアニアの雪道とかもうサスペンスかってくらい暗い。
やっぱ憧れのパリなのね。
確かに、回りに高い建物無くそびえるエッフェル塔や凱旋門は素敵。
リトアニアから移住してきて
パリジェンヌとしてのプライドが高すぎるおばあさん、
堅物もいいとこだけど、
そんな強く生きないといけなかった何かがあったのだろうか、
と、そういうところは詳しくは描かれない。
家から出ないのにすごいお洒落してるとことか素敵。
このお婆さん、ジャンヌモローというフランスを代表する女優みたいね(私は多分初めて知りました)堅物っぷりと妙な可愛さがすごい。
まあベターエンドというか、
ハリウッドだったらハートフルに盛り上げて終わりそうなところを
さらっと最後までツンデレで終わるところがパリっ子っぽくて良い。
ハクソー・リッジ ★★
こちらは1200%アメリカ映画。
私はこの手の感じの話は好きじゃない。
戦争映画というのは戦争自体を描きたいのか
戦争を通して他の何かを描きたいのかで大きく違いが出るように思う。
この映画はどちらなのだろうか。
良心的兵役拒否という日本では聞き慣れない権利を行使し
大勢の命を救った実在の衛生兵を描いているけど、それだけな気がした。
キリスト大好きメルギブソン、
冒頭と最後に神を語り主人公はバイブルを手放さない。
でも戦争大作の御多分に漏れず戦闘シーンは臨場感たっぷりに描く、
神を描くのだけど、スピルバーグにも負けないリアリティを…みたいなとこが何か嫌。
ありえないお話だけど戦場はリアルなエンターテイメントとしては
よく比較に出されるプライベートライアンでよい。
もっと内面を描くのであればシン・レッド・ラインがよい。
どっち付かずのこの映画は、
個人的な見方かもしれないけど戦争を美化しているようにも見えたし
(中途半端に問題提起しているような映画よりはましだけど…)
最後の日本兵の自決シーンは全くの不要だったとも思う。
何を撮りたかったのか、と思ったり思わなかったり。
ハリウッド的ステレオタイプなので後半飽きた