2月度映画鑑賞レビュー その1
ファースト・マン ★★★
ファースト・マン オフィシャル・メイキング・ブック ビジュアル&スクリプトで読み解くデイミアン・チャゼルの世界
- 作者: ジョシュ・シンガー,ジェイムズ・R・ハンセン,デイミアン・チャゼル,ライアン・ゴズリング,富永晶子
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- 発売日: 2019/02/01
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この監督、セッション、ラ・ラ・ランドの監督ですが、
だんだん普通になってきてるような気がしますね…。
宇宙もので緊迫感を伝える際の効果音、機械的な音と無音ってのは
もはや定番になっているのだけど、
この映画で月面着陸するシーンはクラシック?的な音楽が流れており、
不思議な気持ちになった。
そこは良かった。
宇宙ものというよりは、たまたま宇宙飛行士という職業である人間の話。
でもそこがあまり掘り下げられる感じもなかったかな。
終わり方にはこだわっているようで、
最後のガラス越しの夫婦の表情はどんな風にも受け取ることができる。
観た人によって感想が違いそうですね。
そこはみんなで話すのも面白いかも。
ルイの9番目の人生 ★★★
粗筋からは、どんな映画、どんなオチになるのか想像つかなかったけど、
観ている最中もどう結論するのか予想できず、
ヒューマンドラマなのかなのかファンタジーなのかサスペンスなのか…
割と予想外の進み方をする不思議な映画だった。
映画初っぱなから昏睡状態のルイが語るのだけど、
なんだかいつの間にか不思議な流れに巻き込まれる感じはとても良かった。
あれ、なんだこれ、なんだこの映画、
みたいな感覚が良かった。
単純にハッピーエンドでは無い点。
こういう映画ではハッピーエンドではないのか?という裏切り方は素晴らしい。
「9番目の人生」ってのが何で、それが「一番悪くない」なんて…
でも、ほんのちょっとだけは救われた気もするからベターエンドかな。
これからのルイの人生を考えればハッピーかも。
ヒューマンドラマとファンタジーとサスペンスを上手いこと、
確かにほんと上手いこと合わせたなかなか面白い映画だった。
フロリダ・プロジェクト ★★★
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これも割りと予想外の展開の映画だった。
鮮やかでポップなパッケージやタイトルからは、
貧困の中でも楽しさなんかを見つけ前向きに生きていく、
どっかで一念発起し何かを乗り越えるとか、
で、もしかしたらシンデレラストリー、かと思ってたけど、
実際は現実を突きつけられる映画。
そういう「頑張る」とかできない話。
ひたすらアメリカの若い貧困層を見せられる映画だった。
現実…。
昔あったウィル・スミスの映画なんてのは極一握りの頑張った人の話。
この映画の彼女がああなった背景なんかは何も描かれないけど、
連鎖していることは容易に想像できちゃう。
夢の国のすぐ近くで、
鮮やかな色との対比が切ない。
他の地域だって観光地の一本裏はスラムだったりするし。
表面だけじゃ分からないのよね。
子ども達の無邪気さと遊ぶ姿は素敵だった。
けど彼らが成長した先にあるものを想像すると、苦しくてしかたない。
アメリカの大統領は見たのだろうか。
31年目の夫婦げんか ★★★
強い女じゃないメリルストリープもなかなか良い。
エンディングロールが泣ける。
一度OFFになると…ってのは分かる気がする、
大事にしっかり考えてたからこそ、
心が折れることってあるよね。
でも諦められないというか、
OFFでいいのか?ってもやもやするのも分かる。
カウンセリングはなかなか刺激的だけど、
夫婦と言っても血の繋がりの無い他人なわけで、
何考えてるかって、ほんとのところは完全には分かりようがないわけで、
やっぱあのくらい本音で言いたくない事をさらけ出さないと本当には分かり合えないんだろうな…。
セックスのときセックスの話をする?…か…。
この映画は夫婦のセックスを中心にして話が進むけど、それだけの意味ではないよね。
お互いの分からないところ、違うところを
少しでも歩み寄るように努力するのが正しいあり方だと思うね。
もっぱら最近は缶コーヒー飲んでるイメージのトミーリージョーンズだけど、
いい感じのおじさんでした。