ラオス一人旅旅行記 ⑤犬に優しく
「ラオスに一体なにがあるというのですか?」
「なにが?」
その定義によって答えは変わります。
バラナシのガンジス川ガートのようなカオス、
それらと比較すれば、ラオスには秀でたものは確かに無いかもしれません。
その中で、私が一番感じたのは、「雰囲気」です。
日本国内でもそうですが、その街に足を踏み入れたときに感じる雰囲気ってあります。
「あ、ちょっとやばいな…」みたいな、
建物、人間が合わせて作り出す空気です。
これまでの私旅では、ベトナムやミャンマーなどは街に「危ない…」といった空気を感じませんでした。
一方、もう15年も前ではありますが(スマホもない時!)、
インドなんかはやはりちょっと怖いのですよね、空気が違う。
それらと比較すると、ラオス、正確には私の行ったルアンパバーンは、
最高に安心感がありました。
非常に規模の小さい街だからというのもあります。
でもそこには、お坊さんの托鉢が根付いているような、
しっかりとした仏教を背景にもった人々のメンタルが反映されてるように思います。
人は最高によかったと思います。
そして、犬。
はっ?って思うかもしれませんが、犬が可愛いんです。
東南アジアの犬(野犬)って、怖いですよね。
痩せててたまに皮膚病みたいなのがあったり耳が欠けてたり目が血走ってたり、
とても近寄って撫でようなんて思えないですよね。
ルアンパバーンの犬は、そうではなかったのです。
野犬(半野犬)は多いです。いたるところに犬がうろうろしてます。
でもとても温和で、目も穏やか。
それはきっと、人々が犬に優しくしているからだと思うんです。
他の東南アジアの場合、野犬を結構乱暴に追い払ったりしてますよね、
昔は日本もそうでした。そりゃ犬も目血走りますよ。
でもラオスの人は犬大好き。
だから犬も人が好き。
そんな街でした。
博物館の門の中にいる犬。
まだ開館前なのに中にいるってことは、博物館で飼われているか、
犬がいても全く問題ないよ。ってことですよね。
今回はルアンパバーンにのみ滞在でした。
首都ビエンチャンはもっと大きな街でしょうから、
もう少し他の国々に近づくかもしれません。
ラオスという国がもっと大きくなっていけば、
ルアンパバーンのような雰囲気も変わっていくかもしれません。
旅行者としては、それはなんだか寂しい気もしますが、
ラオスの人々からしたら、発展していくことは望ましいことですから…
旅行者の勝手な期待を背負わせるのは良くないことでもあります。
かなりののんびりまったり旅でありましたが、
ルアンパバーンはそんな旅にはぴったりの街でした。
また行ってもいいと思います。
15年前、インドへ行った時、
このインドの空気は変わるのだろうか、
バラナシの空気は変わらなそうだな…なんて思った記憶があります。
それから15年、インドは当に経済発展をしております。
さてバラナシは今どんな感じなんだろうか…