9月映画鑑賞レビュー②
アド・アストラ ★★★
ゼログラビティなんかみたいなハラハラドキドキ宇宙映画を求めて見ると期待外れになってしまいます。
ちょっと不思議な映画で、
やってることはもの凄くアクション、サスペンス要素いっぱいなのに、
アクション感、ハラハラ感ゼロ、エンタメ要素少なめ。
父親が海王星で生きていて、
父親探しにかり出され、
何ヵ月も宇宙を旅して、
途中で救難信号を拾ったり、
無謀にロケット乗り込んだり、
宇宙軍の思惑が隠れてたり、
宇宙空間でなんやかんや、
スイングバイで宇宙船戻ったり、
すごいことばっかりやってます。
が、これらの宇宙描写のハラハラドキドキ感を描くという点では、
先に挙げたゼログラビティ、オデッセイ、ファーストマンでやり尽くされたため、
同じようにやっても二番煎じ、と考えたかは分かりませんが、
これら要素はただの要素としてさくっと描き、
ブラピの一人芝居に近い内面描写を静かに心拍数を上げないで描いている。
村上春樹の小説みたいにやってることめちゃくちゃなのに
さも当たり前のようにさらっと表現している感じ。
悪くはないです。
永遠に僕のもの ★★★
結構期待してた分印象点が下がってしまった…。
事実(どこまで事実かは知らんが)の映像、といった感じ。
目障りなものは思いのままに殺すシリアルキラー、
というわけでは無いように見えます。天使なのです。
彼も自分で言ってるように、普通の人。
ただ、引き金を軽く引いちゃう人。
思ったほど殺してなかったというか、もっと猟奇的なのを想像してた。
いや、11人とかやばいんですけど…
「永遠に僕のもの」ってタイトルだと、
完全に猟奇的なシリアルキラーのお話になっちゃうじゃん?
原題と全然違うし。
作者の意図を汲んでないんじゃない?
なので、想像とやや違うストーリーを見続け、
あれあれ?という気持ちのまま進んだ前半はやや退屈で、
(なかなか殺さないな…と)
それを覆し「予想を裏切られた!!」というほどのインパクトも残念ながらなかった。
(普通に銃で撃ってるだけなのでね)
いや、11人てひどいんだけどね?
これは邦題悪い映画ランクインです。
蜘蛛の巣を払う女 ★★★★
前作ドラゴンタトゥーの女から、
ルーニーマーラーもダニエルクレイグも出てないし、
監督もデヴィッドフィンチャーでもない、ということでこれまで見ていなかったのですが、
悪くは無かったです。むしろ面白かったです。
前作の雰囲気をリスペクトして、
変な自分色とか出さずに作ってるところが評価高し。
前作、本作ともオープニングはおどろおどろしい
黒のタールのような、サイバーな感じなんだけど、
おお…まさかそこがそんな風に繋がってるの!?
リスベットと妹の過去に繋がるのね、と。
前作でここ意識してたとしたらフィンチャー天才だし、今回の監督もセンス◎。
リスベットって、あんな格好ですけど、すごく人間味に溢れてる人で、
今回のリスベットは眉毛もちゃんと色あったし(笑)、
より優しい感じが出てた。
姉妹の話ってとこにはそれが良かったのかも。
サスペンス映画としては良作と言えると思うし、
前作からキャスト総入れ替えで…っていうプレッシャーは凄くあったと思います。
ただ、やっぱり、フィンチャーで、ルーニーマーラーで…
と思ってしまうし、そう言われるのが可哀想だな、と思う。
ボーダー・ライン:ソルジャーズ・デイ ★★★★
「これが現実だ」
メキシコ怖い。それよりもアメリカ怖い。
自分達の利益のために混乱を作って助けたふり、詐欺師じゃないか。
アメリカとメキシコの国境ものは怖い、
シリアスに成らざるを得ない。
前作同様、重厚感がよかった。
普通の家庭で生きるアメリカ人の少年と
メキシコのマフィアの娘との対比もなかなか面白かった。
この映画、原題直訳だと「暗殺者」のようですね、
ボーダーラインを巡る暗殺者の話、
つまりベニチオデルトロの話なんかなぁ、
前作はエミリーブラントが主役で、
周りに翻弄されるエミリーブランとの心の乱れが反映されてて凄く良かったののに対し、
今回はベニチオデルトロ中心に絞られたようです。
アメリカ、メキシコのボーダーラインで暗殺者として生きる人間の物語…
ベニチオデルトロにしかできません…
ラストは…
続編はアメリカに復讐するのかな?
クリード 炎の宿敵 ★★★
筋肉素敵。
上半身の全くぶれないダッシュすげえ。
こういう映画なので
話の流れは単純だし最後はどうなるかは予想できる。
でも、面白いんだよね、これ。
前作も面白かったし、このシリーズいいかも。
最後はドラゴもなんか可哀想だったよね、
何と戦ってるのか、何を振り払おうとして戦ってるのか…
まぁそこんとこの話は軽く流されてたけど
(重くされても困るかもだけど)
最後は父子関係良くなって良かったかな?