技術系サラリーマン投資しながら映画を観る

ラットレースからの脱却を夢見てます。投資でお金を増やしたい。たまに映画と音楽。

9月映画鑑賞レビュー

8月はレビューしませんでした、というか映画見ませんでした。

が、この新作映画が発表されない時期に突如として現れた対策TENET。

 

TENET ★★★★★

TENET テネット

結論から言うと、とんでもない映画です。

いまや(とっくに?)エンタメマインドファック系SFを作らせたら右に出る者のいない、クリストファーノーランの新作TENET。

この時代に、わざわざ移動時間をかけて2400円払いIMAXで150分間座り続ける価値があるか、

答えは、価値はそれ以上。

もしかしたら、時間を描くSF映画における金字塔になりうる映画とも思う。

 

その理由は、なんて概念を映画化してしまったのか…ということ。

この映画はタイムループものなのだけど、

イムループ、時間移動の概念がこれまでのものと異なるのである。

大友克洋が初めて超能力描写をしたように、

ざっくりとした概念はそれまでにもあったのだけど、

それをビジュアル化、ストーリー化したということ。

 

以下、若干のネタバレを含むので、読みたくない人は読まないで。

(以下を読んでも映画の面白さは変わらないと思うけど。

なぜなら私は既に2回見たから。)


先にも述べたが、この映画はタイムループものである。

イムループして過去に戻る、過去を変えるって映画は腐るほどあるわけだけど、

この映画が新しいのは、その過去に戻る方法である。

「逆行」

タイムスリップではなく、時間を逆行している。

これまでのタイムスリップは、言ってみれば点から点への移動。

ある時間から別の時間に一気に飛ぶ。

バックトゥザフューチャーもドラえもん12モンキーズターミネーターもその類。

24時間前に戻ろうと思ったらデロリアンかタイムマシンに乗って、

変な異次元空間を移動し(その瞬間はごく短い)、24時間前に到着、

そこから、その時間で、

父親をデートさせたり敵のリーダーの母親を殺したり生物兵器テロを防いだりする。

 

TENETの逆行は、そうじゃなくて、

先の「変な異次元空間を移動し」の部分である。

TENETの映画の中の発明はタイムマシンではなく、時間が逆になる装置。

ドラえもんのタイムマシンで説明すると、

その装置はのび太の机の引き出しで、

1月1日0時0分に引き出し入った瞬間、時間が逆行し、

12月31日23時59分、58分、57分・・・・と時間が進む(戻る)。

ただし引き出しに入った人だけが時間を遡っているので、

23時50分、51分、52分…と進んでいる普通の人と、

23時52分、51分、50分…と戻っている逆行人がぶつかるのである!

24時間後(-24時間後)、12月31日0時0分にまた引き出しに入ると時間が順行に戻り、

12月31日0時1分、2分、3分…と時間が進むようになる。

結果として24時間戻っている、同時に、身体的には24時間年をとっているのである。

こんなこと、これまでに思い付いた人はいたかもしれないけど、

映像化するなんて、複雑で面倒くさすぎて誰も作らなかったんだろう。

それをこんな大作に落とし込むなんて、

どんだけ脚本練ったんだろうか…天才だな。

クリストファーノーランはやっぱり、

先の複雑さとエンタメのバランスを取ることが凄く上手いんだと思う。

序盤に主人公とロバートパティンソンの二人が淡々と作戦実行するのなんかは普通にア

クション映画としても面白い。

ただし、これが中身が分からなくなってしまうと、面白くなくなってしまうので、

複雑なんだけど見るものを置いてきぼりにさせず、

でも矛盾や嘘っぽさで飽きさせないように150分見させる絶妙さの突き所が凄い。

 

インセプション ★★★★

インセプション (字幕版)

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  • メディア: Prime Video
 

TENETを見たので再視聴してみた。

初めて観たときは何のこっちゃだったのだけど、

改めて観れば意外と複雑でもないことが分かった。

本人達はめちゃめちゃ複雑なことしてるけどね…

夢の階層が落ちるに連れて浦島効果が起こってるわけで、

何やかんや数十年やって目覚めて数時間…みたいな、

そりゃメンタルまいるわな…と。

ディカプリオや渡辺謙でなくても…というのは置いておいて、

地面がめくり上がる、無重力、複雑な内容、

もうクリストファーノーランの独壇場である。

 

ギルティ ★★★

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 シチュエーションサスペンス。

どうやら不祥事的な事件で緊急通報のオペレーションルームに一時左遷されている刑事が主役のようです。

彼が緊急電話を受け、その先の被害者?加害者?事件?を通して

自分を見つめるというお話です。

これ、映画は彼のいるオペレーションルーム一部屋だけで撮影完結してます。

どっか一部屋借りて、電話パソコン準備して、4、5人集めればできちゃう。

それに比べ、見ている側の想像はオペレーションルームを飛び出して広がること広がること。

これすごいですね。

そして見る側は完全に主人公の思惑というか、思考通りにコントロールされてしまう凄さ。

映像が無いぶん、彼の言葉しか情報がないからね。

そしてそれはこの主人公も電話の先の相手の言葉だけにコントロールされていたわけで…

なかなかいい脚本だと思う。

しかしまぁ、かなりやりたい放題ではあるけど…。

 

 

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